
Logitechマウスのニセモノ登場?写真で比較検証
ページ作成日 00/04/05
ある日、地下のジャンク屋(店名忘れた。たぶん一二三商会)で、Logitech製のホイールマウスを見かけました。
このマウス、自分は非常にお気に入りなんです。なんといってもホイールの使いやすさはピカイチです。いままで数々のホイールマウスを使ってきましたが、これに勝てるものは今のところありません。

ボタンの押し下げ感覚や、ホイール周辺の「島」のおかげでホイールをゴロゴロ動かしているうちにボタンを誤ってクリックする誤動作もないし。製造行程前の企画で使いやすさを練り上げられた、まさに芸術マウスです。
これで付属のドライバがWindows-NT4へ正式に対応してくれれば言うこと無いんですがねぇ。
うちの環境でリテール版を買ったときのドライバをインストールすると、確実にホイール動作が不安定になり、そしてマシン自体も不安定になります。仕方がないのでバルク版を買ったときの簡易ドライバで我慢しています。
・・・と書いたら、掲示板にて有益な情報を頂きました。マイクロソフト製のドライバを入れると安定するそうです。
http://www.microsoft.com/JAPAN/hardware/mouse/download_pc.htm
ここからダウンロードできます。ただしバルク版インテリマウスに付属のドライバFDを使うと、嫌がらせとしか思えないような、OSごと完全撃沈する致命的な症状が出る(復旧はかなり難しい・・・経験済み)ので要注意です。
話を戻して、ジャンク屋のカゴには気持ち悪いほどFirstMouse+のマウスが入ってます。3個ずつ束ねてあり、値札が無し。オッサンに聞いてみると「3個1000円で良いよ」とのこと。お!安いなぁ。。。
と間髪入れず「でも壊れてるよ」とのこと。なるほど、だから安いのか。税込み1050円。うーむ、修復マニアとしては心をくすぐられるぜ。
ここは一発、賭けてみるか
となるわけですが、なかなか手強い相手です。
そして分解してみたところ、驚くべき実態を目の当たりにするのでありました。
一見、手持ちのマウスと同じようですが。

なんか、細部が違うというか、妙に安っぽいというか、、、
なんなんでしょうね、この感覚は。
とりあえず分解

まぁ一般的な構造ですね。しかしどういうわけか、紙エポキシの基板に搭載されているICの型番が、削られています。自社製品のチップなら、隠さないでも良いじゃないか。どうしてだろうと、疑問がわいてきました。
不良部分

これか?

ロータリエンコーダの部分が曲がっています。
どうやらロータリエンコーダの足が曲がって設置されているようです。これで光が届かなかったり、回転板にLEDが接触して回転しなかったり、、、典型的な初期不良ですね。
で、これらの軸を治したりしてみたのですが、1台は治りましたがほかの2台はどうも動きがシブイ。うーむ、なんか電気的な問題があるんだろうか。
![]() |
LEDを観察してみます。フタを取ると、洗浄液がたっぷり掛かったフォトカプラがあります。明らかに曇っています。 超至近距離の撮影となったためブレてしまいましたが、白い粉のようなものが付着しているのがわかると思います。 拭いてみますが効果無し。残念。 そこでLEDへテスターを当ててみます。普通のLEDは2Vくらいの電圧が与えられているはずですが、なぜかDCで0.3Vしかない・・・しかしテスターの測定方法を交流に切り替えると、AC1Vくらい出ている。 |
うーむ、謎だ。これはおそらくチョッパー制御でもしているんじゃないかと思うんですが、これ以上は診断するのが面倒&時間の無駄になってきたのであきらめることにします。
そこでちょっと趣向を変えて、手持ちのFirstMouse+を分解して比較してみることにしました。
なんぢゃこりゃ〜 全然違うじゃん!

左が今回入手したもの。右が以前から愛用しているリテール版マウス。
ケーブルの本数も、基板の完成度もバリも全然違います。しかも左側のほうにはLogitechのロゴがどこにも書いてありません。。。。
単なるコストダウンなのか、それとももしかして、これって
パチもん
ってことなんでしょーかねぇ?でも、いくらコストダウンしても普通は自社のロゴくらいは書くよなぁ。てことで、パチと断定します。
ちなみにマウスの型番なのですが、リテールはM-C48ですがパチはM-S48となっています。これは正式ラインナップに含まれているのか、そしてどういう意味を持っているのかはわかりません。

これは、左がリテールで、右がパチもん。右のほうには表面実装部品は1つもありません。しかも基板洗浄液の除去がテキトーで、固まった跡がガビガビになってます。
ここからは、すべてが疑いの目だ。
比較してみると、実に安っちぃ作りです。
![]() パチもん |
![]() リテール |
成形金型の仕上げも全然違うぞ。
バリだらけです。
![]() パチもん |
![]() リテール |
細かいところを見ると・・・

よく見ると左は、真円になっていません。右がホンモノです。

裏側にはパーツナンバーの有無という違いがあります。作りが全体的に雑です。

パチモンは、プラスチックの材料をケチっているのか、各所にポコポコと穴が空いています。(写真の黒い部分です)
ロゴの印刷状況。パチもんはインクが薄いです。
パチもん |
リテール |
右のリテール版は、もうかれこれ1年くらい使っていますが、塗装の剥がれは一切ありません。
総評
いくらなんでも、普通のメーカーがここまでコストダウンする必要はないと思うんですが。。。
ロジテックと言えば、やはり入力デバイスメーカーとしてのプライドもあるだろうしね。しかもICの型番を削ったり、基板にロゴが無かったり、これではパチと疑われる要素は山ほどあります。
うーむ、ニセモノと断言することも出来ませんが、すべてが怪しすぎ。
みなさんはどう思いますか?
追加 00/04/11
手持ちのマウスをすべて分解してみました。
いやはや、なかなか面白くなってきました。外見こそ同じものの、中身が違うモデルが大量にあるようです。
掲示板でこれだけ反響があるとは、正直いって驚きです。やっぱり、普通の皆さんは買ってきた物をいきなり分解するなんていうアホなことをしないでしょうから、中身にはみんな興味があるのでしょう。
まずは 今現在 一番入手しやすく、パチを掴まされずに安全と思われるリテールパッケージのものを紹介します。
Logicool FirstMouse+ II
パッケージ。 T-ZONEにて3000円くらい? |
いつもの外見ですね。 |
あ、もちろんホンモノです(笑)たぶん。。。
おぉー、これが噂の「正規コストダウンモデル」か。

掲示板で話題になっていた、「基板がちっちゃいやつ」。
なるほどぉ、縦の軸を担当するロータリエンコーダを、旧機種は下でしたがそれを上に持っていって、基板の大きさを半分まで縮めてある。さすがだぁ 頭いいねぇロジテック。
これぞまさに、性能を犠牲にせずに実現できる純粋なコストダウンですねぇ。

あ、ぱっと見だとバリは無いです。
制御基板はこんな感じです。
おもて |
うら |
見にくいですが、ちゃんとロジテックのロゴが刻印されています。CHI SHENGということは、原産国と基板のマスターを設計したのは中国なのかな?
ケーブルは7本です。
パチもんは、最低限の配線(4本。内訳= +VCC、GND、CLK、DATA)しかしていないようです。おそらく、バルク品がPS/2のみの接続に限定されてシリアルポートに接続できないというのは、この辺の配線不足からくるのでしょう。
同じケーブルに見えても純正品はシールド処理されていて、被服にもきちんとグラウンド処理がされています。つまりノイズに強いって事かな。しかしマウスにノイズが入ったところであんまり支障は出ないかもしれないなぁ。。。ま、害はないでしょう。
ホイールの装填方法にも変更アリ。
持ち上げるだけで、取れます。 |
このバネはホイール押し下げ時に使う。 |
以前のモデルでは、ホイール部品がモジュール化されており、固定の方法として、基板の裏側にひっかけダボがあり、それを基板にパカッとはめ込む方式になっていました。
さらにパチもんではそのダボの設計を失敗したらしく、ホットボンド+低温はんだごてで強制的に溶接固定されていました。
今回のリテールモノは、ただ単に上から被せるだけのカンタン装着方式(なんか、言いまわしがアレに似てるぞ)に変わっていました。
ところで、こいつはホイールを回転させたときのクリック感が微妙に違います。長年FirstMouse+を使っているロジテック党にはすぐにわかりますが、構造が気になったので調べてみると、その機構もまったく変わってました。

以前のモデルは、小型のボールベアリングをホイールの内側に押し当ててクリック感を出していましたが、今回はバネの弾性運動を使ってクリック感を出しています。ちょっと見にくいのですが、グリスの塗ってある部分が該当部分です。しくみを説明しにくいです・・・興味のあるかたは自分のマウスを分解してみてください。
個人的には、旧機種の方がベアリングのカチカチ感があって好きです。
旧機種=カリカリカリィ〜! 新機種=ゴリゴリゴリ〜 って、なんだ このイイカゲンな比喩表現は。。。
とはいっても両者にはそんなに違いがあるわけではないのでどちらでも支障が出ることはないと思います。
たかがベアリングのタマ1個の省略に必死のようですねぇ。恐るべしコストダウン競争。
続いて、日立OEM。FLORAを買うと付いてきます。
形は全く一緒です。 色は、淡い茶色を基調にしてます。 |
Logitechとは書いていません。 OEMなので当たり前ですね。 |
コイツも分解。

また違う基板ですねぇ。これは1997年のロジテック製IC(DIP形状)を搭載しています。
SUNG WEI製。また中国でしょうか。基板にはしっかりとLogitechのロゴが入っています。
裏側

ケーブルは5本の構成です。
ま、大手メーカーがパチもんを堂々と添付していたら、それこそ大問題でしょう。
ということで、これは安心圏ですかねぇ。
さいごにAcer製。一時期バルクで大量に出回った物。
|
当時、FirstMouse+のリテールパッケージが4000〜5000円位したときに、TSUKUMOで特価1980円だったので買った覚えがあります。 これは、安い割にはトラブルもないですし安全圏といえると思います。ハズレを引かないためには、やっぱりOEM品の流れを狙えって事なのかな。
ネジは小型のモノです。 |
日立と一緒のようです。

基板の構成から、裏側のパターンまで全く一緒です。

つまり、これは正規品って事になりますかねぇ。
裏面のラベルコレクション。
テーブルの組み込みが変ですがFronPageExpressのせいです・・・
正規品 旧モデル M-C48
ラベルじゃなくて刻印になってます。 |
パチもん。M-S48
ラベルまでソックリです。 |
AcerのOEM。 M-S48。
使い込んでるので汚いです。 |
日立のOEM。M-S48。
新規にPCを買うと付いてくる奴。 |
FirstMouse+ II 最新リテール版。
M-CA84RAとなっています。 ラベルじゃなくて刻印になってます。 |
どれにも当てはまることは、正規品にはすべて、このネジが使われています。
大きさを表すのが難しいんですが、普通のキャビネット用ビスよりもひとまわり小さなモノです。 外見で判断できるのは、コレくらいでしょうかね・・・? |
そんなわけで、ロジテック特集はいかがでしたか?
これ以外のパターンを持っていて、デジカメをお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非画像を送ってください。(添付ファイルでけっこうです)
面白いモノに関しては掲載させていただこうと思います。
その後、Logitech偽物マウスの見分け方を作りましたので併せてどーぞ。