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【斎藤Site】 > AV機器の部屋 > ラジカセ構造解説 ビクター製CDラジカセを修理する

ビクター製CDラジカセを修理する
Victor RC-X770

99/12/16
更新 00/01/15

 ある日、ご丁寧に有料不燃物シールを張り付けたCDラジカセが道端に寂しく置かれていました。自分がお金を出して買った物を、廃棄のためにお金を出して処分するなんて、なんて住みにくくなった(贅沢な?)世の中なんだ。

そこで一考。ハイ決まり、即回収。ロハで仕入れたCDラジカセを直してみます。

外見

ビクター RC-X770

色からして、90年代前半ってところでしょうね。家電のジャンクを極めるには、まずは機材の色で年代を判断できる能力を養わなければ失格である。おおよそ下記の通り。

斎藤式ラジカセ早見表

年代 主な特徴
〜82 基本的に黒。本皮のケースが標準添付。
どのメーカーも、録音ボタンだけオレンジ。
83〜85 シルバー。ボタンの色がカラフル。
86〜88 完全ブラック。ボタンの色は黒、文字は白。
89〜92 メタリックブラックか、灰色。
文字はシンプルで文字色は同色が多く、見にくい。
93〜96 黒。丸っこいデザイン。この辺から嫌いなデザインになってきた。
97〜98 銀。かなり丸っこい。デザインセンスはあるの?って感じ・・・。嫌い。
98後半〜現在 銀・黒・多色スケルトン・角張りデザイン。コレは良いんじゃないー?

その時代に流行った特徴は、前面パネルで一発判断。

フロントパネルは、いわば「顔」です。この商品の中で何を一番アピールしたいのかが書いてあります。今でいうならば「MD用光出力」「パネルが青く光る!」「スピーカーネットを各色交換可能」とか。

なるほど。この時代はモータードライブ方式のボリューム、電動CDトレーね。
リモコンで開閉できるって寸法か。正直言って、いらねぇ〜機能だ。

 

カセットはダブルリバース。

なかなか良い。中堅機種なのかもしれない。

って、MDとMP3のおかげでカセットテープなんて数年間使ってません(笑)

 

電源を入れてみます。

カセット、チューナは動きました。しかしCDはトレーが出ませんでした。
故障している模様。

 

では分解。なんだかネジが多いぞ!と思ったら・・・

 

このラジカセには背面にやたらがっしりとネジがあるんです。

しめて計16個。コイツを見たとたん、手動でネジを回す気力が失せました。そこで電動ドライバー登場!よし、これならラクチン。

裏側を見て納得。なるほど、スーパーウーファーとの機密性向上のため、密着ガスケットを締め付ける物だとわかりました。けっこう物量投入が凄いなぁ。

 

分解後、第一印象

うむ。なかなかよろしい。スーパーウーファーもどきも搭載。パワーアンプは東芝の1チップICでした。

スピーカ観察

中央部に設置されたサブウーファー。内部容積もそこそこ採ってあるようです。 

メインは3WAYでした。けっこうよさげです。

しかしいつも疑問に思うんですが、ツィータに圧電素子を入れても、きちんと鳴ってくれているんでしょうか?圧電素子といえば、オルゴールくらいの小さな音しか鳴らないような気がするんですが、どうなんでしょう。昔、違うラジカセにも同じ構成があったんですが、試しに圧電素子を外してみましたが音の違いはわかりませんでした。俺の耳が悪いだけか!?

 

トランスは裏側に搭載

なぜか2個ありました。もしかしてスタンバイ用なのかな?

 

具体的に、どんな症状なのでしょう?

このラジカセの最大の売り文句は、

「CDの上面トレーが電動で開閉する」・・・これがパネル表面にでかでかと書いてあります。斎藤の考えでは、こんなものはスバリ、

モーターのムダ!

だって、遠隔操作でCDトレーが動いたところで、結局CDメディアを取り替えるのは、人間でしょ?てことは、手元まで取りに行かなければならない・・・うーむ、なんてバブリィな時代の機能なんだ!

さて、入手した状態は、CDトレーが動かない、これだけです。CDが動かないだけで捨ててしまうなんてもったいないです。これはつまり、

「よけいな回路・電動メカ機構を入れたがために、通常壊れるはずもないところ無意味な故障が発生した」

ということになります。あぁあ、買った人カワイソー。

具体的な症状としましては、電源を入れるとCDの電動トレーが「ウィーン」と言って苦しそうな音を立てます。閉まる方向へめいっぱい動いているようですが、すでに扉は完全に閉まっています。試しにOPENを押します。通常ならパカッと開いてくるわけですが、液晶に「OPEN」と表示するまではいきますが、モーターは一切逆回転しません。???なんだこりゃ。珍しい症状です。しかも、ピックアップは外側にいったままです。こりゃ電源回路かな。

そこで、次のような考察をしました。

モーターコントローラの逆回転制御側だけが不良。
モーターのベルト滑りでトルク不足。(有力候補)
フタの開きセンサー不良。またはフタの閉めセンサー不良。
システムコントローラの制御系出力端子が不良。
CD専用の電源が何らかの不調になった。よってレンズ戻らず。

このたぐいの故障は、たいてい2番と決まっています。

はビクターのビデオで1度だけありました。正転は出来ても逆転が出来ないので、おかしいなぁと思っていたら、モータードライブのICが死んでいました。これには診断で苦労させられました。

は、メカトロニクスでは定番中の定番。これのせいで、世の中では何千万台ものビデオデッキ・CDプレーヤが捨てられる運命になっています。

も、よくあることです。しかしが発生するときは、たいていの症状が重傷になっていて、メカの大きなトルクが発生する最後のチャッキング動作などでベルトが滑って突っかかっていることが多く、センサー単独で壊れることは希です。

は、VTR内部にあるオープンコレクタ出力のICを壊した経験が何度かあるので、ちと怖い。復旧は同じチップが手に入らないことには不可能。

の場合はよほどのことをしない限り修理不可です。

というわけで、一番考えられるのは2番。CDデッキ部分を抽出してみましょう。

フラットケーブルの取り外し。

こういうタイプ、あんまり好きじゃないです。

何度も抜き差ししているとリード線が折れてしまうからです。

デッキ部分を抽出完了。

あとはバラすだけ。

蛇足・液晶画面の裏側

CDユニットを取り外すと液晶の裏面に到達します。これは面白い構造になっていました。このCDラジカセの液晶は、いかにもオーディオに無知な若者が好きそうな、オレンジになったり緑になったりと、非常に落ち着きのない表示方法なのですが、仕組みは裏側からオレンジと緑のLEDを点灯させていることだけでした。

このラジカセの癌である電動トレーのモーターに到達。

まずはベルトを清掃して元に戻して組み付けます。

しかし駄目だった!

症状は変わりませんでした。モーターの過負荷時の苦しそうな音は変わったので、いくらかは滑りが発生していたようです。

次なる診断。開閉センサー部分。

ちゃんと触れているようですが、念のため油とアルコールを使って綺麗に清掃。

あれ、直っちまったぞ(笑)

ちゃんと出てくるようになりました。

どうやら、原因はフタがちゃんと開ききったときに働くセンサーが壊れていたらしく、常に最大まで開いていたと信号を送っていて誤動作していたようです。なので、OPENと指令してもOPEN側にモーターが一切動かなかったと・・・納得。というわけで、考察の結果は意外にも3番でした。

あとは、CDの読みとりがいまいち良くないのでアルコールでキレイに清掃。

清掃方法は、富士通MOの修理を参照。

おぉ、完璧。

 

機械は直りましたが、別の問題が・・・

そう、リモコンがないのです。

リモコンがないと時計あわせが出来ない・・・設計思想が最悪です。シャープのビデオもこの傾向が強いです。せめて、FMステレオ・モノ切り替えボタンとか、あまり使わなさそうなボタンで「CLOCK SET」というボタン機能を併設して、緊急時には代用できる設計にして欲しい。

修理は終わりました。けつろーん

直りましたが、リモコンがないのでイマイチ使いにくい。せめてタイマーセットが出来れば、目覚まし用に使えるんですが、残念です。あとLINE入力が無いのも不満です。スピーカは、そこそこ大きな口径のものを使っているおかげか、音質は気に入りました。ラジオの感度も良いです。しばらく使ってみようと思います。


追加:00/01/15

リモコン入手!

久しぶりのアキバ徘徊です。今回はULTRA-66(オシレータ付き)と、コレガのモニター切り替え器(CG-CKVM)を買いました。その途中、きょうはなんと露店の多いことやら・・・そうか、土曜日だからか。

ジャンク露店の品物についてはピンからキリまであり、「おぉ、安い」ってブツはほとんどありませんが、懐かしい物であったり、サビだらけのサーバーとか、「誰が買うんじゃコンナモノ!」など、見ているだけでもけっこう楽しいです。そんな中に、照明電灯もセットされていなくて、周辺では一番怪しい暗〜い露店がありました。そこにはTV・ビデオ・ラジカセなどのリモコンだけが、段ボール3箱いっぱいに入っています。すべて500円とのことだったので、ちょっと観察。まぁリモコンなんてとくに必要ないよなぁと思っていましたが、例のロハCDラジカセを思い出し、ちょっと探してみるかぁってことでガサゴソと探索。

この露店の店員は外国人が1人なので、日本語がろくに話せません。そのとき隣にお客さんが来て「SONYのテレビ用で、ピクチャーのボタンが付いている物はある?」と店員に質問しますが、どうやら理解できずにチンプンカンプンな模様。かわりに自分がそのお客さんに説明してあげたら、店員も助かりましたって感じでした。

さて、話を自分のリモコン探索へ戻します。同じビクターでも3,4個ありましたが、アレコレ考えて手にしたビクターのリモコンがコレ。

選ぶポイントは、

1 据え置きコンポ用と間違えないこと。見分けは難しい。
2 表記文字が黒と緑を選ぶ。(本体と同系色)
3 CD-DOORボタンがある(このラジカセの特徴だからコレがないとね!)
4 時計合わせ機能がある(これが一番のお目当て)
5 色・デザインがラジカセ本体と合っていること

これらの特徴があれば、類似機種な可能性が高いので動く可能性が高くなります。

おぉお、これはイケるんでねぇかい???と思い、路上で暗がりの中、外観チェック。

うっ・・・電池ボックスが液漏れになって錆びている。

「ここ、さびてますよー」と言ったら、指3本を指示、300円でOKとのことで、値下げしてくれました(笑) おそらくさっき説明して手伝ってあげたからだと思いますが、ラッキーでした。金額なんてほんの微々たるものですが嬉しいもんです。

で、帰って型番をチェックしてみると、

ラジカセ本体:RC-X770
リモコン:RM-R
X770

「おおー、まさに完璧に同じセット品じゃないか!」

現物を見たことがないのにエラい偶然です。100個ほどあったリモコンから適当に推定だけでチョイスした物だったのに、まさに同型の付属品だとは驚きました。

まだ試していませんが、たぶん動くでしょう。あとでチェックしてみます。

これでタイマーがきちんと動けば、毎日ちゃんと使ってあげることにします。




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