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【斎藤Site】 > AV機器の部屋 > ビデオデッキ構造解説 松下NV-HT1を骨まで分解する!

初代「みんなのビデオ」を骨まで分解・ビデオデッキ構造解説

Panasonic NV-HT1解説&修理

 近所の電気屋さんから壊れているものを貰いました。以前にも「完全に死んでいるので修理はムリだ」といわれましたがそんなことは見てみないとわからない。

外見

初代「みんなのビデオ」です。ボタンは全て簡略化されていますが、さすがは松下!必要なボタンは省略しません。このへんは付属リモコンを無くすと全く操作できなくなるシャープと違うところです。

仕様

 

93年製のようです。スイッチング電源を採用した時期から、消費電力はどんどん下がってきているようです。SONYの懐古特大中堅ベータマックス、SL-J30の動作時最大59ワットが懐かしいです(笑)

 

背面コネクタ概要

入力は1系統、出力は2系統。このクラスのモデルで出力が2系統あるのはめずらしく、ありがたいことです。リモコンコード切り替えもあり、2ch出力をオフに出来る、、、まぁ使い勝手を向上させるためのキホンですね。これらを省略されると環境によっては著しく使いにくくなる場合があるので、買う際にはこの辺の機能が付いているかどうか、よく見てから買いましょう。

バックアップ電池搭載!

 

このビデオの気に入ったところは、バックアップ電池が搭載されていて、電源を長い間抜いても時計や予約がすべて保持されることです。中古で手に入れたビデオはまず時計あわせから、という手順を、初めて覆されました(笑)

 

どんな症状なのでしょう?

さて、入手した状態は、テープを入れても、しばらくウィーーンと音がして空回りした後にすぐ排出されてしまいます。ムフフ、こういった「素人にも判断できるような、わかりやすい故障」は修理しやすいのだ。さっそく分解してみます。

底面の鉄板を外す

  うわぁ・・・・こりゃぁ、手が入りにくいな。松下としたことが、裏からメンテできないような構造にしてしまったのか。

ちょっと失望。

イヤこれは、なにか意味があるはず・・・フレームが全てプラスチックなので、強度稼ぎの目的かな?

仕方がないので上から攻めていくことにします。

 

上面のフタを外す

 

基板の部品面です。

まぁけっこう、ありきたりな構造ですね。しかし基板は右側のたった1枚で全てをこなしているようです。

特徴としては、ほとんどの結線がフレキシブルケーブルで結線されていることです。

結露センサーと消去ヘッドの信号だけがシールドされていました。

 

フロントパネルを外す

とりあえずはカセットハウジングを外すためにフロントパネルを取り外します。

症状を目視で確認!

テープを入れてどんな症状なのか、観察してみることにします。あぁナルホド、ローディングポストの右側が出ていないだけか。これならなんとか直せそうです。

フレキ解放

フレキケーブルを取り外して、メカをフリーな状態にします。

カセコン解放

なお、カセットハウジングを外す際、だましレールがあるので、これを指をつかって騙しゾーンに行かないように押さえておきます。ちなみにハウジングの下にメカ固定の大きなネジが隠れています。

メカ全景

ナント!現在手持ちの最高峰デッキである
「NV−SB800W」
とメカが同一じゃないかぁ!!!

嬉しいやら悲しいやら・・・

ちなみに

嬉しい理由・・・NV-SB800Wが壊れたときのスペアパーツが増える!!

悲しい理由・・・5年前の廉価機種と足廻りが一緒じゃん・・・

小物を観察

内部を拝見します。

ヘッドクリーニングのラバーはだいぶ汚くなっていますが形は崩れていないようです。

固定ヘッドまでフレキケーブルになっています・・・おそらくケーブルのコストダウンを始めたのは、この時期からでしょう。

お世辞にも大きいとは言えないようなインピーダンスローラーが、ちょこんと鎮座しております。

 

全バラ状態にする

 

なかなか手こずりました。

あとで元に戻せるのかなぁ(笑)

ハイ、こいつが原因です。

 

不良個所を修理

しかし、なんでこんなところが外れるのでしょうかねぇ・・・メカもの全般で言えますが、通常の動作では考えられないような不具合が実際に起こっているので、なんとも不思議です。

マイナスドライバーを使って、オリャ!と気合いを入れてはめ込んで、完了。

 

さて、結果は如何に・・・?

あれ?カセットを入れてもさらに素早く吐き出されるぞ(笑)

これは修理どころか改悪になってしまった・・・どこが原因だろうか。

 

カセコン組み込み失敗

 

しまったぁ!!!

松下VTRのクセをすっかり忘れていました。87年(ジャスト10万円ビデオ登場)以降の松下のカセットハウジングはコストダウンのために単独のモーターを持っていないので、メカシャーシからモードコントロールモーターか、キャプスタンの動力をカセット挿入・イジェクト時だけプランジャで切り替えて、動力を貰う構造になっています。なのでカセットハウジングを取り外した際はメカとハウジングの同期を取らなければなりません。具体的には上記のスライダーギアの付いている金具を、ちょびっと手前に動かしながら取り付けます。

 

おっけ〜 きちんと動くぞ!
ヨシ、これでOK。

無事に上までローディングポストが動くようになり、正常に動作するようになりました。

これで完璧!
と思いきや、またしても不具合発生!!!

どうも再生中に巻き戻しモードに切り替えると、シャットダウンして電源が落ちます。モーターが空回りしている模様。しかし、このメカにはどう見てもクラッチがありません。どこかにクラッチがあるはず・・・と探してみますがやはり見つからず。こうなったら、メカを逆さまにした状態で動かして、どこが空回りしているのかをチェックしてみよう。

メカジャンクション取り外し

まずはメカジャンクションの基板を取ります。これはすべてコネクタ式になっており、配線が一切ないので楽チンです。

裏側を拝見

回転検出機構はオプティカルになっているので、裏に張り付けてある銀紙が曇ってトラブルになることもありません。

しかし、モードコントロールスイッチは相変わらず接点方式です。まぁたぶんコレは買い換え需要のためでしょうね。

ネジは極限まで省略されているのがわかります。ほとんどがはめ込み式で、モーターなんてネジ1本で固定されていました。

ありゃま・・・モーター直後のピニオンギアが既に空回りしています。あんな小さなギアの中にクラッチが搭載されているのか!?さすがは松下パワーと思いきや、単にギアの軸にクラックが入っているだけでした(笑)

原因が分かったので問題部品を抽出

モーターユニットを取り外します。このユニットを外すには、ちょっとコツがいります。

なんで軸受けがこのような二重構造になっているのかはよくわかりません。振動対策でしょうか?

 

とりあえずは抜本対策

クラックが入っているのがわかるでしょうか。光っている上の、黄色い線です。

応急措置としてセロテープを巻き付けて直径をわずかながら太くして無理矢理押し込んでみることに。おぉ、これで滑らなくなって巻き戻しも無事に動作するようになりました。

こんどこそ完璧です。無事にきちんと動いています。


アニメーションGIFにしてみました。ちょっと重い?

ハイファイだしSQPB付きだし、なかなか使えるのでしばらくは使ってみようと思います。




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