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【斎藤Site】 > AV機器の部屋 > ビデオデッキ構造解説 コジマで買った激安ビデオデッキ いきなり分解

しっかし、安くなったもんだねぇ
コジマで買った激安ビデオデッキ いきなり分解

00/04/21
更新 なし

タイトルが某名作スレッドと似ていますが気にしないでください。

えーと、まず。。。自分はビデオデッキに関しては基本的にハイエンドが好きです。というか、マイ・ビデオデッキを調達する際にはけっこううるさい注文をしたがります。速いPCが好きなだけあって、モード切り替えや早巻き動作の遅いデッキは大嫌いで、モノラルビデオデッキなんか論外、最低限TBC(タイムベースコレクター)くらいは欲しいなぁなんて思ってたりします。もうビデオデッキを新規に買う予定もないですけどね。これからはやはりパソコンで録画でしょ。頭出し一発だし整理はラクチンだし。

それでは、何でこんな安物ビデオデッキを購入する事になったことからご説明しましょうか。

SONY 25インチVEGA購入

いや、自分が買ったのではなくて、オヤジが買ったわけなんです。それまで使っていた、18年選手である82年製22インチ初代プロフィールスターが煙を吐いて異臭を放ち、壊れたため買い換えです。おいおい、俺の部屋のテレビと連れ死にすんじゃねぇよ、って感じですが結果的には短期間で同時にKV-29FX1とKV-22XR1が死んでしまいました。長期バージョンのソニータイマーか?すげぇな、どうやって同期通信してるんだろ。って冗談はおいといて、さっそく外見。

これはなかなかブラウン管が綺麗でデザインも良いし、とってもいい感じです。ただしY/C分離方法が3次元デジタルではなく3ラインフィルターなのが残念。テロップなどのエッジにぎらぎらが少しのっている感じです。がしかし、それは俺のようなマニアの目でかすかに見えるだけなので通常のザコ寝専用&子守歌テレビの使用では問題ないでしょう。

で、、、オヤジはこいつを買って囲碁将棋チャンネルを見ながら寝ることが出来れば最高と思っていたらしいんですが、それがどうして、CATVチャンネルの受信領域が狭い仕様で、C13〜C39までしか受信できないんです。ビデオデッキならC63までイケるものがザラなんですが、現存のほぼすべてのテレビがC38やC19にとどまり、わざとC63まで対応していません。

これは、もしかしてCATV会社からのタダ見防止の圧力で、大手メーカーはその仕様では製造できないんじゃないかと推測しているんですが、真相は不明です。

ってわけで、このテレビ単体でCATVを見ようとすると、見事に「お買い物ショッピングチャンネル」しか見ることが出来ません(笑)

そこで、CATVチューナーを探すわけなんですが、専用のCATVチューナは市販されていませんし月極でレンタルするのも高いですから、ビデオデッキを買えばいいやぁなんて思い、電気屋さんに行くことにします。

 

さっそく買い物Go! コジマは安い。

いやはや、コジマはやっぱり安いです。残念ながら爆ちゃんのAputiva20Jは置いてありませんでしたがAptiva24Jは売ってましたし、ほかにもありとあらゆるジャンルの製品がある。とはいっても、ほとんどの商品が型落ちやエントリークラスのモデルばかりなので、ぜんぶが安いという錯覚に陥っているだけなんですけどね。ふと手元のチラシを見ると おぉ、これはいいかもしれない。

DECOM KVR44K

この際CATVに対応していればビデオのスペックなんかどーでも良いです。しかしCATVのC63まで対応していないんじゃ買う意味がないので現地で説明書を見せてもらって確認してみます。

ふふり。おっけーじゃないのぉーー!!!さっそく購入。実際には、広告の有効期限が過ぎていたので7980円でした。ま、いくら6980円っていっても朝っぱらから並んで先着10台を購入する労力を考えるとトータルで見ると決して安くないのです。それなら広告の期限の切れたとき、空いている時間帯に通常価格(というか、土日特価)で買う方が手間も掛からずグーです。

前から欲しかったプリンタもついでに購入(ヒューレットパッカードHP Deskjet710c)。なんと新品処分価格で14800円でした。これじゃぁアキバの最安廉価機種のキャノンBJ-F100よりも安いんじゃないの。なんでこんなに安いのかと販促のかわいいオネーチャンにきいてみたところ、

「この機種はUSBに対応していないから、世間ではあんまり人気がない」

だそうで。。。あはは、世間は間違っている。プリンタなんて一度設置したら移動しない。家に固定して設置する機材をUSB接続するメリットなんか、はっきりいってゼロ。ノートパソコンで印刷したい場合には有効かもしれないけど、それならLANで繋げばいい。俺にはUSBなんざ全く関係ないことだな。ミドルレンジのプリンタをたわいもない理由により廉価機の価格で入手出来ました。しかもインク・プリンタケーブル付き! 使ってみたら非常に静かで満足〜!

あ、そういえばhpのおねぇちゃんは、かなり知識が豊富で、ほぼ全ての疑問に答えてくれました。唯一、Windows-NTの存在を知らなかった程度で(プリンタがNTに対応しているかどうかを聞きたかった)、プリンタに関する疑問は即答でした。対応も良かったですしレジまでカートで運んでくれたし、臭いパーツ屋と違って大手のディスカウントショップはとても気持ちよく買い物が出来ます。普段は陰気くさい店でばかり買い物していたので、ちょっとカルチャーショックを受けました。

このプリンタを買う以前に自宅に設置してあったプリンタは、時代を大きくさかのぼって、NECの名機であり迷機でもあるPC-PR201(初代)を使っていました。もうとっくに処分しましたが、これよりもうるさいプリンタなんて絶対に存在しないので、現存のすべてのプリンタがとても静かで、ちょー速く感じます。

あ、しまった。いつものクセで話が脱線した。えーと、なんだっけ。あ、そうだ つまりコジマへ行ってCATV受信に対応した激安ビデオデッキを探しに旅に出たってわけです。

さっそく使ってみる

うむ。付属品の構成などは、ごく普通のビデオと一緒です。

早速設置します。

つーか、あまりにも重量が軽すぎ・・・

中身が入っているのか心配なほど、軽いです。

なぜかエナジースターのロゴが付いてます。

これってコンピュータ関連製品だけの規格じゃないんですね。たしかに動作時12W、待機時3Wは、エコロジーでエラいぞ。

リモコンは使いにくい。

ボタンのキートップが小さいことと、押し心地が非常に悪いですが、値段相応といったところでしょう。

メニューは日本語表記で使いやすい。

ただし、十字キーを持っているにもかかわらずテンキーでしか対応していないユーザーインターフェースに疑問がわきます。

チャンネル設定:地上波 -> CATV。

えへへ、これで囲碁でもカートゥーンでもスクランブルの掛かっていないチャンネルはそこそこ受信できました。これで当初の目標は達成。

画質・音質・操作感は。

画質 普通。 悪くはない。ただし、コピーガード信号など正規の信号以外な画像を突っ込むと、適応能力が低いようだ。試しにセルビデオを再生してみたら画面の上4分の1くらいが歪んだ。
音質 普通。 音楽ビデオを掛けてみたが特に問題なし。むしろ、へたなHi-Fiモデルのノーマル音声よりも良い。
操作感 最悪。 フルローディングなのでモード切替のもたつき感は余り少ないが、サーチのスピードがとにかく遅すぎ。速いマシンを使うのが大前提である自分としては、コレは絶対に譲れない項目です。おそらくこのマシンは標準録画で4倍速、3倍録画で12倍速程度でしょう。

参考程度に、松下NV-SB800Wは標準9倍、3倍なら27倍速。TBCをフルに生かした専用サーチモードなら33倍速・100倍速になります。これなら快適だね。

残量表示はけっこう正確。これはソフトウェアの進歩のおかげだね。

それと、本体のカウンターが4ケタしかないため、時・分だけで、秒の表記が出来ない・・・うーむ、これも不便だと思うが。。。

細かいところだと、本体のRF出力1CH/2CH切り替えスイッチにOFFの項目がないため、AVテレビに接続すると切り替え操作が毎回必要になり、ウザイ。

ま、そんなところです。しかしチューナーとして使うので今回は何も問題になりません。それにいくら操作感が悪いとは言え、この値段では妥当でしょう。

操作感っていうのはサーボ制御のファームウェアの出来・不出来で決まってきますので物量的なコストは関係ない。だったらなおさら細かな配慮やチューンがされていないことが惜しいところなのですが。。。

あんまりサーチ速度を速くすると、今度はメインブレーキとテンションレギュレータバンドの消耗が早くなるため、メンテナンスにお金を回せない安物メーカーとしては、わざと回転速度を遅くしているだけなのかもしれません。

 

さぁ、ここで動作チェックは終わり。嫌がられようが拒否されようがヤルこたぁ1つ。そう分解!裸にしてようやく素性がわかるってもんだ。ぐふふぅ〜

普通のビデオのように底面を外すが・・・

残念ながらプラスチックの筐体にスッポリと隠されてしまって、拝見できませんでした。

かぱっと開けて、上から覗く。

こりゃぁ凄いわ、数年前のフナイVTRを開けたときもビックリしましたが、いっそうスカスカなレイアウトになったねぇ。左下の隙間は、Hi-Fiモデル用の空きランドと思われます。

フロントパネルを取り外す。

ネジ2本で固定されています。しかも、2本ともメカシャーシと共締めです。昔のビデオはパネルの固定だけに上3下3で合計6本のネジを使っていたんですが、考えてみたらそんなにガッチリと止めなくてもプラスチックの弾性で固定できるんだよね。

パネルを外した状態で見てみます。どうやら安物大御所の「DECOM」と「DAEWOO」とは同じ基板を使っているようで、電源ボタンの位置パターンが複数個用意されており、違うデザインの筐体に転用できるようになっていました。

メカだけ取り外す

こうやってみると、意外と普通です。

心なしか、いや確実に、右上のモードコントローラ付近がSONY(日立)の88年頃の設計されたメカと酷似しています。

証拠物件

おそらく製造ラインもしくは製造設計図を買い取ったんでしょう。90年代前半のGoldStar製ビデオは、松下の83年頃のメカをほぼそのまま使ってましたし、89年のマルマンはやはりSONYの古いメカを使ってました。大手メーカーは、使い古した旧工場ラインをこういった安物メーカーに売り払うのでしょうかね。

メーカー毎のクセが最も出ると言われる、裏側。

アルミダイキャストは必要最小限の部分しか使っていません。

クラッチレバーと切り替えアームは意外にも頑丈に作られていました。ヘッドドラムとキャプスタンの間に、ローディングポストを駆動させるための大きな金属アームが斜めにくっついているのは、SONY/日立設計のメカにも共通している特徴です。ちなみにSONYでは金属じゃなくて硬質プラスチックを使っていたと記憶しています。

ドラムの裏側は配線がコネクタ式になっており、配線材を合理的にケチっています。またドラムのモーターは上に付いていますので、やはり裏側には配線がありません。キャプスタンモーターは、三菱電機の製造したと思われる静かなDDタイプが使われています。NEC以外はキャプスタンのメカノイズは概して小さいです。あ、でもコレって、三菱・シャープでありがちな、中心のプーリーが経年変化で割れてしまうモデルなんじゃないだろうか(笑)

大手メーカーはそのプーリー割れメンテナンスに懲りて、中心部分には真鍮製の金属を使ってます。

プーリー割れの参考:VC-B21の分解記事

メカを取られた残骸君。

例によって、電源からヘッドアンプ、チューナまでを1枚ですべてこなす設計です。実に合理的だ。

さらに基板だけ取り外してみる。

片面パターンの紙エポキシ基板。小さぁーーーーーーいシールド板があります(フレキケーブルの先っちょ部分)。これはヘッドから来た微少信号にノイズが乗らないようにする、最小限の配慮でしょう。電源はスイッチング式です。

なお、基板を固定しているネジの本数は、ゼロです(笑) たしかに上にメカが乗っている限りは抜け落ちることもないだろうが、恐るべし・・・

その裏側。

表面実装の抵抗がウヨウヨとしています。

この2つが、このビデオの要かな。

カンタンに目視でパターンを追ってみたところ、左はシールドされているので、おそらく信号プロセス処理・オーディオ入出力処理・オンスクリーン合成などを管理し、右側のチップはモーターコントロール・サーボ同期・各種センサー入出力・リモコン受信・タイマー表示管のドライブをしているようです。

オイオイ、裏からドラムが見えるぞ。。。

これ、逆さまにして保存したら、ドラムにほこりが積もってくるんじゃないの。大丈夫か?

 

このあとバラバラになった残骸を元に戻して、無事に動きましたので一安心。

 

総評。

とにかく凄い設計のビデオです。ひさしぶりに安物のビデオデッキの内情を知ることが出来て、コストダウン競争の勉強になりました。よいオモチャです。




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